プイィフュイッセ(POUILLY FUISSE)は、ブルゴーニュ地方の中央部にあるマコネ地区で生産される優れた辛口白ワインのAOCです。
比較的低価格で楽しむことができながらも、品や繊細さを感じられるワインとなります。
パリのレストランでは、コストパフォーマンスの高いワインとしてソムリエがおすすめすることも多いです。
多くのプイィフュイッセは樽とグリルしたアーモンドのような香りが特徴的で、ブルゴーニュではありますがコートドールのワインとはまた違った味わいです。
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日本でフランスワインが紹介され始めた1990年代でも一時期多くのフレンチレストランなどでグラスワインで提供されていました。
しかしシャルドネ種が人気となり、ブルゴーニュをはじめとして世界各国の低価格なシャルドネワインが輸入されるようになると相対的に価格が高く、そのため埋没した感のあるワインかもしれません。
またブルゴーニュの中でもコートドールの華々しいワインに比べるとやや地味で、そのため積極的にお勧めする理由に乏しいのはその通りかもしれません。
しかしワインの品質そのものは他にない酸味とさわやかで果実を口に含んだ時のようなシュワッとした印象があり、適度に複雑味もあるため現代の食生活にも合わせやすく、もっと注目されてもいいワインです。
ワインショップでは2000円台から売られていて、美味しくワインを気軽に飲もうというときに強くお勧めします。
なお、ロワールのプイィフュメとよく間違えられます。
プイィフュメ→ロワール中央地区のソーヴィニヨンブランの辛口白ワイン
プイィフィッセ→ブルゴーニュ南部のシャルドネの辛口白ワイン
です。混同をされないようにご注意ください。
プイィフュイッセ ワイン
ワインの特徴
プイィフュイッセは、リッチな味わいながらも繊細さとエレガントさのある辛口白ワインで、1936年にAOC認定を受けました。
冷涼なイメージのブルゴーニュではありますが、その中でも南部に位置して日照量に恵まれているためブドウの新陳代謝が進みます。
新陳代謝が進むということは糖分が上がりやすく、着色しやすいのです。
そのため色調は、淡い黄金色や濃厚な緑がかった黄金色となり、複雑なアロマが特徴です。
火打石のようなミネラルや蜂蜜、アーモンド、柑橘類やアカシアなどの白い花などさまざまなアロマを感じられます。
石灰質の土壌ならではの豊富なミネラルが感じられ、酸とまろやかさのバランスが素晴らしいワインです。
理想のサービス温度は白ワインとしては若干高めの10℃程度で、冷やすことでフレッシュかつフルーティーな味わいを楽しめます。
ブドウの品種
ブドウ品種はシャルドネ100%となり、ボジョレーと隣接した地区でソリュトレ・プイィ、フィッセ、ヴェルジソン、ソシャントレの4つの村にまたがる畑で栽培されたブドウになります。
人口は250~500人と非常に小さい規模の村ながらも優れたブドウ栽培が行われています。
畑は岩山の麓に位置し、日照りのある急斜面の南東側で栽培されています。
土壌はジュラ紀の粘土石灰質のアルカリ性土壌となり、ミネラルを吸い上げてブドウが育つため、シャルドネの栽培に適した土壌なのです。
白ワインの最高峰と呼ばれるモンラッシェと似たミネラル豊富な土地のため、質の良いシャルドネが生まれると言えます。
ソリュトレの岩
古い歴史あるブドウ造りが行われるこの地区の中でも、プイィフュイッセの村にはプイィフュイッセの洞窟と呼ばれる「カーブ・ド・プイィ・フィッセ」があり、地下にある蔵での試飲が可能となります。
周辺の緑豊かな景色もあることから多くの観光客が訪れる土地となっています。
ワイナリーは、もちろんおいしいワインを造ることが第一の目的ではありますが、ゲストハウスとしての目的もあり、それがワインのイメージをあげ、ひいてはワインの価値をあげるのです。
また、ソリュトレ・プイィ村には「ソリュトレの岩↓」と呼ばれる不思議な形の山があり、その麓でブドウ畑が広がっています。
ソリュトレの岩の崖下に広がるブドウ畑
このソリュトレの岩は、崖の下の石器時代の地層から数十万頭以上の馬や獣の骨の化石が見つかっています。
これは何を意味するのでしょうか?
もちろん本当のことは誰にもわかりませんが、専門家たちの意見は、
「おそらく馬や獣をがけまでおいこみ、そして突き落とし、下に待ち構えた人がそれをしとめて、そこでさばいて食べていたのだろう」
というものが多数意見です。
石器時代には投げやりなどの武器は持ってはいても、それを疾走する獣に命中させるほどの技術はありませんでした。
そのため効率的に肉を得るために、この崖は追い込み、突き落とし、そして下に待ち構えた人がしとめる場所として都合がよかったのでしょう。
現地の人は、この骨の化石がワインに独特の風味を与えていると信じています。
今考えると残酷ではありますが、石器時代の人にすれば肉はごちそうだったでしょうから、なんてありがたい形の岩だろうと思ったかもしれません。
何万年も前の古代人の血と汗が現代のワインに姿を変えているのだとしたら、それはそれで感慨深いものがありませんか?
一部のユーザー様には知りたくないことだったかもしれませんが、ワインは歴史が長いため、どうしてもこのようなご紹介はつきものだと考えています。
古い資料を拝見すると、ときにこのようなこともありますが、現代の常識では決して通用しないことであるととらえたうえで記載しております。
ご不快に思われたユーザー様がいらっしゃいましたら、できればご理解の上お付き合いくださいますようお願いいたします。
合わせる料理
プイィフュイッセは、シャルドネの王道の味わいで酸味が穏やかでほかのブルゴーニュのワインに比べてリッチな口当たりです。
口当たりが柔らかいのでワインになれていない人にもお勧めしやすく、料理にも比較的合わせやすいと考えていいでしょう。
ただし、高級ワインではありませんので、高級食材を多用した緊張感を伴う料理には不向きです。
魚介料理全般に合わせられますが、酸味が柔らかく複雑性もありますので様々な素材を白ワインで煮込んだブイヤベースなどもいいでしょう。
ホタテ貝の貝柱をバターでソテーした料理なども抜群の相性です。
口当たりがいいので一口目のワインとしても最適で、少し冷やし気味にしてアペリティフとしていただくのもいいですね。
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