フランスワインの1992年は、産地ごとに異なる評価を受けています。
9月に雨が降ってしまった産地には、難しいヴィンテージとなっています。
シャンパーニュ地方は恵まれた天候のヴィンテージでした。
ブドウの生育期は天候に恵まれ、収量が高く豊作の年となりました。生産量を重視せずにしっかりと収量を抑えた生産者は、高品質なブドウを収穫することが出来ました。
アルザス地方は暖かく乾燥した7月と、暑い8月が特徴的なヴィンテージでした。
9月の収穫期も天候に恵まれ、健全なブドウを収穫することが出来ました。1992年のアルザスはとても評価の高い年となっています。
ローヌ地方は暴風雨の影響もあり、8月~9月は全体的に雨が多く、北部・南部共に難しいヴィンテージとなっています。
1992年のヴィンテージチャート
ブルゴーニュ
WINE ADVOCATE
コートドニュイ 69
コートドボーヌ 82
白全般 90
WINE SPECTATOR
コートドニュイ –
コートドボーヌ –
白全般 92
1992年のブルゴーニュは、比較的良好なヴィンテージとされています。
穏やかな冬からブドウの生育は始まり、気温が高めな春を迎えます。
開花は5月末に始まりましたが、6月に入り雨が降った影響で長引いてしまい、ミルランダージュが生じてしまいます。
7月は雨が多く不安定な天候に悩まされましたが、8月に入り気温が上昇し、雨によるブドウの腐敗が広がることなく熟していきました。
収穫期は天候に恵まれ十分な日照を得ることが出来たため、不安定ながら良好なヴィンテージとなりました。
ボルドー
WINE ADVOCATE
左岸(メドック、グラーヴ)75~79
右岸(サンテミリオン、ポイヤック)75~82
ソーテルヌ 68
WINE SPECTATOR
左岸(メドック、グラーヴ) –
右岸(サンテミリオン、ポイヤック)-
ソーテルヌ72
1992年のボルドーは、雨が多く難しいヴィンテージとなってしまいました。
春からすでに雨が多く、湿度の高い夏を迎えます。
夏は気温は高めでしたが曇りがちであったため、十分な日照量を得ることが出来ませんでした。
8月に入っても好転せず、8月には例年の3倍ほどの降雨量を記録しています。
その後9月~10月も雨が地であったため、ブドウはしっかりと熟すことが出来ず、雨水を多く吸収してしまったブドウが多くあったようです。
1992年のボルドーはあまり長期熟成には向かず、早くから楽しむことが出来るワインです。