フランスワインの1994年は、収穫期に雨が降ってしまったワイン産地が多く、難しいヴィンテージとなっています。
シャンパーニュ地方も例外ではなく収穫期の雨により難しいヴィンテージとなっており、ヴィンテージシャンパーニュはあまり生産されていません。
アルザス地方は湿度が高く寒い春から始まり、乾燥して暑い夏を迎えました。
しかし9月に長い雨に降られてしまい、腐敗してしまうブドウが多くみられました。
10月には天候は回復しましたが、難しいヴィンテージとなっています。
ロワール地方は暑い夏と適度な雨により、他の産地と比べると良好なヴィンテージとされています。
ローヌ地方は順調にブドウの生育が進んでいましたが、9月の大雨によりブドウは完熟することが出来ず、北部・南部ともに難しいヴィンテージとなっています。
1994年のヴィンテージチャート
ブルゴーニュ
WINE ADVOCATE
コートドニュイ 72
コートドボーヌ 73
白全般 77
WINE SPECTATOR
コートドニュイ –
コートドボーヌ –
白全般 87
1994年のブルゴーニュは日照量が足りず、あまり長期熟成には適していないヴィンテージとされています。
3月は穏やかな気候であったため生育はスムーズに進みましたが、4月中旬の寒さにより霜が降りてしまいます。この霜はシャブリでは大きな被害を与えてしまいます。
5月は安定した気候でしたが、6月に入ると涼しい気温により開花時期が遅れてしまいました。
時期は遅れたものの、開花は同じ時期に行われたため均一な生育が進んでいきました。
夏は暑く適度な雨が降り、8月までは順調にブドウは熟していきました。
しかし9月に入ると曇りがちで雨が多く、収穫期に日照量が物足りないヴィンテージとなってしまいました。
ボルドー
WINE ADVOCATE
左岸(メドック、グラーヴ)88~85
右岸(サンテミリオン、ポイヤック)86~89
ソーテルヌ 70
1994年のボルドーも収穫期に雨が降ってしまい、品質にバラツキがあるヴィンテージとなっています。
春の厳しい寒さから始まり、5月は暖かい穏やかな気候でした。
6月からは暑くなり、開花は早い時期に始まりました。
7月~8月も暑さは続きましたが、9月の中旬から雨が続いてしまいます。
早熟であるメルロは早く摘んでいたものもあるため良好ですが、カベルネ ソーヴィニヨンには少し難しいヴィンテージとなっています。