最近の100円均一の商品力はすごいものがあり、見ているだけでも楽しくなるものです。
ワイングッズに関してもグラスやオープナー、ワインクーラー、デカンタなどもあって、自宅で楽しむ分には全く問題ありません。
もっとも、ワインは日本に紹介されてから現在まで、どちらかというと高級ワインを中心に文化が広まったため、100円均一のワイングッズはやや物足りないと感じる人もいるかもしれません。
では、実際に100円均一のワイングラスの実力とはどのようなものなのでしょうか。
ここで見てみることにしましょう。
なお、今回の100円均一のグラスはすべてダイソーの商品となります。
(ほかの100円均一もほぼ同じ商品内容と考えて問題ありません)
100円均一のワイングラスの実力とは?
高級グラスと比べると、やはり見劣りする
冒頭から申し訳ないのですが、100円均一のグラスは確かに便利で日常使いにはちょうどいいのですが、やはりレストランなどで使う高級グラスと比べると見劣りするのが実態です。
↑のグラスは1個2000円程度の専門料理店で使われるワイングラスですが、これと↓のグラスを比べると見た目が全く違うことに気づくと思います。
↑これは100円の白ワイン用の小さなグラスですが、高級グラスと比べると見た目にも貧相ですし、これで高級ワインを飲むのは気が引けるのが事実でしょう。
見た目よりも中身が大事というのはその通りなのですが、ワインは心理が味覚に与える影響が大きいので、やはり無視するべきではありません。
では次に、100円のシャンパングラスを見てみましょう↓。
これも高級感よりは日常的なイメージを持たれると思います。
これだとシャンパーニュよりはもっとリーズナブルなプロセッコやアスティなどのぐいぐい飲めるほうが合いそうですね。
もっとも、プロセッコやアスティスプマンテなどは、本来はご家庭の気軽なパーティーにこそ喜ばれるワインです。
気取った高級シャンパングラスで飲んでも逆に泡の粗さが際立ってしまうので、このグラスくらいがちょうどいいといえます。
100均グラスと高級グラスの違い
では、具体的に何が決定的に違うのでしょうか?
もちろん見た目が違うというのはその通りなのですが、決定的にグラスの厚みが違うのです。
↑これはひとつ前のシャンパングラスですが、見た目にもわかるくらい口元の部分に厚みがあるのがわかると思います。
以下にも頑丈そうで日常使いにはよさそうに見える反面、例えば高級レストランでこれが出てくれば違和感を感じるものでしょう。
グラスの厚みにはメリットとデメリットがあって、メリットとしては頑丈で壊れにくいというのがあります。
一方で、デメリットとしてはグラスが厚いとワインの外観がわかりにくく、例えばシャンパーニュのきれいな泡を十分に楽しめないということがあります。
さらに口をつけたときにグラスの温度が口に伝わってしまい、ワインの温度の前にグラスの温度を感じてしまい、ワインの温度をそのまま楽しめないのです。
もっとも、100円均一でのお店であっても中には200円のグラスがあり、それと比べたのが↑の写真です。
厚さの違いがよく分かると思いますが、100円違うだけでここまで厚さが違うのです。
厚さがないとワインを洗ったり磨いたりするときに割ってしまうんじゃないか、とかの心配はやはり付きまとうものでしょう。
特にワイングラスの扱いにあまりなれていなとパキパキ折ってしまうことは、若いソムリエさんなら経験があると思います。
↑これが200円のワイングラスの全体像です。
100円のグラスと違ってやや高級感を感じると思います。
ただし、グラスのボウルの部分は薄くても、ステムのところ(足の部分)はやはり頑丈そうにできていますね。
若干意地悪な目線であらを探してしまいましたが、逆にいえばそれくらい見つけようとしないと欠点が見当たらないということでしょう。
200円のグラスであれば、私だったら、例えばブルゴーニュの村名クラス(一本2500円程度)までは問題なくいただけます。
まとめ
いかがでしょうか。
「なんだ、やっぱり100円ショップのグラスはそれなりなんだ」
と思った人もいるかもしれません。
ただし、よく考えると日常使いのグラスであれば、”それなり”こそが大事であって、日常使いなのに取り扱いに気をつかうようなものは逆に商品としては失格でしょう。
ワインは本来庶民的な存在で、気取って飲むようなものはほんの一握りです。
そのためコンビニのワインであれば100円ショップのワイングラスはちょうどいいということになりますし、逆に高級なグラスは似合わないのです。
100円ショップのワイングラスは高級感には欠けますが、そのぶん頑丈そうで実質的なものなので、普段使いにはピッタリでしょう。
また、ワイングラスは磨いているうちに案外何回も壊してしまうものです。
それであれば、まずは100円ショップのワイングラスで慣らしていただき、扱いに慣れたら徐々に高級なグラスを購入する、というのがベストな選択と言えるでしょう。
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