2014年のフランス ワインは2012年、2013年よりも収量は多くなりました。
雹を伴う嵐が南フランスやブルゴーニュに被害を与えましたが、幸いにもブルゴーニュでは大事に至りませんでした。
しかし南フランスでは嵐の影響と、さらにはその後の干ばつの影響で収穫量は減少してしまいました。
2014年は全体的に冷涼なヴィンテージですが、シャンパーニュでは暖冬により比較的早く生育が進み、成熟期も天候に恵まれ比較的良好なブドウを収穫することができました。
全体像
・デイリーワインはできるだけ早く飲みましょう。
・ボルドーのシャトー、ブルゴーニュの村名クラス、一部のプルミエクリュは、今飲んでもおいしいですし、あと2~3年は十分に楽しめます。
・ボルドーの1級~2級シャトー、ブルゴーニュのグランクリュ、一部のプルミエクリュはまだ早いです。できればあと3年は待ちましょう。
2014年のヴィンテージチャート
ブルゴーニュ
WINE ADVOCATE
コートドニュイ 92
コートドボーヌ 91
白全般 93
WINE SPECTATOR
コートドニュイ 95
コートドボーヌ 93
白全般 96
2014年のブルゴーニュはブドウの開花期は天候に恵まれ、比較的乾燥していて暑い天気が続きました。
しかし6月にはコート ド ボーヌを中心に嵐が来たため、雹の被害受けてしまいました。
また8月は断続的に雨が降り気温があまり上がらず、冷涼な夏となりました。
9月は幸運にも晴天が続き、気温が上がりましたが、タンニンが未熟なものが多く、色づきが控えめなブドウが多く収穫されました。
しかし冷涼な夏であったために、ブドウは過熟状態にならず、ブルゴーニュの白ワインにとっては難しいながらも良い条件となりました。
2014年のブルゴーニュではオオトウショウジョウバエが大発生してしまい、ブドウの実を攻撃し腐敗させることがありました。
そのためワイン生産者は、腐敗した果実を使用しないよう厳しい選果を行う必要がありました。
ブルゴーニュは全体的に厳しい年といえます。
通常は、このようなヴィンテージは価格も控えめでお値打ちなワインが見つけやすいヴィンテージになるのですが、収穫量が減ったためトップドメーヌのワインは逆に値が上がっているところもあります。
そのためコアなワインファン以外は村名クラスや広域クラスのワインを楽しむのがベストかもしれません。
ボルドー
WINE ADVOCATE
左岸(メドック、グラーヴ) 90~93
右岸(サンテミリオン、ポムロール)92~94
ソーテルヌ 92
WINE SPECTATOR
左岸(メドック、グラーヴ) 93
右岸(サンテミリオン、ポムロール) 91
ソーテルヌ 96
ボルドーの春先は適度に雨が降り、穏やかで暖かな4月を迎えることになります。
5月はあまり気温が上がらず、降雨量が多くなってしまいましたが、6月は天候に恵まれたため、ブドウは同じタイミングで開花することができました。
7~8月も気温は思う様には上がらず、ブドウはゆっくりと熟していきました。
9月は晴天が続き気温が上がったため、健康的に沿成熟することができました。
10月も雨はあまり降らず穏やかな気候が続いたため、晩熟であるカベルネ ソーヴィニヨンにとっても良いヴィンテージとなりました。
ボルドーは、煎じ詰めれば可もなく不可もなく、というヴィンテージといえます。
とはいえ、全体的に不作だったブルゴーニュに比較すると良さが際立ちます。
加えて生産量が多く、そのためおなじ2014年のワインを比べるのであればボルドーがおすすめな年になった、ということが言えるかもしれません。
2014年 世界と日本の重大ニュース
・ソチオリンピック・パラリンピック
・マウントゴックス事件
・笑っていいとも 終了